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あすなろ113 新燃岳(過去記事再掲)

2018年3月13日投稿

 

 

 

2011.03号

ご存じとは思いますが、今、新燃岳が絶賛大噴火中です。

口蹄疫に引き続き、また宮崎が大変なことになっています。

 

新燃岳と最初に聞いたとき、普通の関東の人にとっては「どこそれ」だったかと思います。

しかし私は、「え!新燃岳ってまさか、新燃岳のことか!」などと訳のわからないことを口走ってしまったくらいの場所なのでした。

 

実は大学生の頃、新燃岳に登ったことがあるのです。

 

私は大学生の時、ワンダーフォーゲルクラブというサークルに入っていました。

要するに、いわゆる登山部です。

山登りをやっていたのです。

やっていた、とは言っても、あんまり熱心な部員では無かったのですが、それでもある程度は、山登りやっていました。

 

ほとんどは、週末に山に登って帰ってくるという行程だったのですが、年に2回くらいは長期休みを利用して、遠征していました。

そのうちの一つが、九州巡りだったのです。

大学一年生が終わる、春休みのことでした。

 

その時に登ったのは、九重連山(くじゅうれんざん・久住連山とも書く)、霧島連山、祖母・傾(そぼ・かたぶき)の三つでした。

それぞれ面白い山だったのですが、ここでは省略します。

そして新燃岳は、このうちの霧島連山にある山です。

 

さて、我々が登山をするときには、必ず国土地理院の二万五千分の一の地図を用意するのですが、最初にその地図を見たときから、こりゃすごいという予感がしました。

 

 

実に綺麗な形をした山です。

で、普通は登山ルートは山頂まで向かっているはずなのですが、この山のピークはどうなってんの?

 

地図を見慣れていないとわかりにくいかもしれませんが、この山、頂上がへっこんでいます。

つまり、火口になっているわけです。

火口の中にあるのは池です。

登山道は、火口のふちを巻いて通っているのです。

 

この近所には、こんな山が他にもあります。

例えば、新燃岳のすぐお隣の韓国岳(からくにだけ)も。

 

 

地図南東にある丸いのも、きっと火口です。

 

他にも、もっと北に、どうみたって火口だろうという円形の池がいくつもあります。

 

新燃岳の南側にも、御鉢(おはち)という大口をあけた山があります。

この御鉢は、火山礫によるガレ場で、要するに、足下が粒の大きい砂場状態のすべりやすい不毛の地で、火口のふちを歩くと両側は絶壁だし、とにかくすごいところでした。

 

 

ともかくそんなわけで、この地域はもともと、典型的な火山地形だったわけです。

私が登った1990年にも、このさらに北の硫黄山という所では、煙が上がっていて立ち入り禁止になっていました。

 

御鉢も、奈良時代から江戸時代・明治・大正と、何度も噴火を繰り返しているようです。

2002年からも、火山性微動が観測されているそうです。

 

今回の主役・新燃岳も、江戸時代に数千年ぶりの噴火をして以来、昭和・平成と噴火しています。

本格的な噴火は、今回のものが昭和以来の52年ぶりといわれていますが、小規模な噴火は、1991年にも起こっているようです。

そのため、91年11月から、2004年1月まで、新燃岳は登山禁止だったのだそうです。

 

で、繰り返しますが、私が御鉢と新燃岳に登ったのは90年。

その次の年に、登山禁止。

どうやら、絶妙なタイミングだったようです。

 

現在、火口から半径4キロ以内は噴石が降るために立ち入り禁止となっていますが、実際にはもっと遠くまで石が飛んでいるようです。

9キロ地点で停車中のクルマの窓ガラスが割れ、16キロ地点で駐車中のクルマのサンルーフが割れているようです。

ちなみに今測ってみたら、下妻駅から結城駅までが、直線距離で15キロでした。

 

九州ってところは、この地域以外でも雲仙普賢岳で死者を出していますし、阿蘇や桜島では噴煙を上げているのが日常風景ですし、結構すごいところです。

そして、もっと過去には、もっとすごい大噴火もあったようです。

 

6300年前、鹿児島県南の沖合で起こった大噴火は、火山灰を東北地方にまで降らせました。

鹿児島県南部は火砕流に襲われ、火山灰は九州南部で60センチ、紀伊半島にまで30センチも降り積もり、上空に昇った火山灰によって気温はその後2~3年間低下したということです。

この地域が元の緑を取り戻すには、その後500年かかったそうです。

噴火の跡は、現在は海中に直径20キロの巨大カルデラとして残っています。

 

この頃の日本は、縄文時代にあたります。

しかし鹿児島県に当時起こっていた縄文文化は、この噴火によって全滅しました。

 

大噴火といえば、9万年前に起こった阿蘇の大噴火は、こんなもんじゃなかったらしいです。

阿蘇があるのは熊本県なのですが、火砕流は九州全土を覆い、さらに山口県にまで達したのだそうです。

火山灰は北海道東部に10センチの層が残っていて、つまりは日本全土を火山灰が覆ったようです。

 

人が見ていないと思って無茶やり放題ですよね、まったく。

 

学塾ヴィッセンブルク 朝倉智義

 

 

 

 

 

おまけ資料

 

誰かが作った霧島のCG

 

 

 

以下、インターネット掲示板に投稿された噴火の様子

がんばれ宮崎