雑記帳(あすなろ)

HOME雑記帳(あすなろ)あすなろ54 プレートテクトニクス/プルームテクトニクス(過去記事)

あすなろ54 プレートテクトニクス/プルームテクトニクス(過去記事)

2018年3月13日投稿

 

 

 

2006.04号

昨年夏、お子ちゃま達の間で、ムシキングが大流行しましたね。

 

今度は、「恐竜キング」だそうです……。

販売元は、ムシキングと同じセガ。

 

カブトムシと恐竜は、男ならば一度は通る道だと昔から法律で決まっています。

だから、いつかはどっかがやるのではないかと思っていました。

もちろん、我が身近な幼稚園児は、お友達共々販売戦略に乗りまくっております。

構造が単純すぎるぞお前ら。

 

恐竜といえば、次の話題として絶滅の謎が来るのがお約束。

今はユカタン半島の巨大隕石説が有力です。

異論はありますけど。

しかし、それ以外にも古代生物の大量絶滅は何回もありました。

それがすべて隕石のせいだったわけではありません。

その原因として最近有力な学説を説明するために、大陸移動説(プレートテクトニクス)から始めてみます。

 

地球の表面を覆う「地面」は、何枚かのプレート(板)に分かれています。

その内側には、マントルという流動性のある高温の物質(固体ですけど流れるんです)が詰まっていて、プレートはマントルに浮かんでいます。

そして大陸を乗せたプレートは、マントルの流れに乗って移動する、と。

厳密にはアレですが、だいたいそんなイメージです。

 

そして、そのプレート同士がぶつかって、片方のプレートが沈み込んで行く場所が海溝であり、日本の地震はそこで発生している、という話まではきいたことがあるのではないでしょうか。

 

 

ところが、プレートが移動する方向と、その源であるマントルの対流は、常に一定というわけではありません。

 

地球という惑星ができた頃の話。

 

地球は最初「火の玉」で、そこから冷えていったことはご存じだと思います。

その冷える過程にもいろいろとあって、一定速度で冷えたわけではないのですが、まあ結局は表面が冷え固まって、中層は流動性を持ち、最下層が熱いままで残っているという、今の地球のような状態になりました。

これがだいたい四十億年前です。

同時にこのころ、生命が誕生したとされています。

 

そしてまた同時に、マントルは自然に対流を始めたと考えられています。

私なりの解釈をすると、湯を沸かしたときと同じでしょう。

下に熱源があり、上部は冷める場所。

暖まったり冷めたりしながらぐるぐる対流します。

プレートもその動きに従って、できあがったり沈んだりしています。

 

ところで、沈んでいったプレートはその後どうなるのでしょう。

 

地球の内部は、中心に近づくにつれて、ものすごい圧力がかかっています。

そのため、内部はマントルの下層の部分でも既にかなりの高密度な状態になっています。

 

マントル内に放り込まれたプレートは、周囲に対して冷えているので、とりあえず中へ中へと沈んでいきます。

しかし奥の方はそれ以上に高密度なため、だいたい670kmの深さから下には沈降しなくなり、残骸がその付近一帯に蓄積されていきます。

そしてあるとき、たまりこんで大きな塊となった残骸は、深いところに向かって沈下を始めます。

 

大きい塊が沈んでいくと、その分だけ大きい塊が奥から表面へ向かって押し出されて上昇を始め、やはり670kmの深さで滞留します。

この上下動する塊は、ちょうどキノコ雲(プルーム)のような形になりますので、これまでの一連のマントル内での動きは、プルームテクトニクスと呼ばれています。

 

 

マントルはこのように、地球各地で対流をおこしているのですが、その流れは次第に一つの大きな流れに収束していきます。

最終的には、上昇が一カ所、下降が一カ所という、大変おおざっぱな動きになっていきます。

 

すると、マントルに従って移動していたプレートも、マントルが下降する地点である一点を目指して集まってくるようになります。

地球上の陸地は、全てがその場に集中し、世界唯一の大陸=超大陸ができあがります。

超大陸は、地球ができてからこれまでに、少なくとも3回出現したと云われています。

 

超大陸の地下には、世界中のプレートの残骸が集積します。

そしてある時、それはすさまじく巨大なプルームとして、地球内部に向かって沈降を始めます。

するとどうなるか。

 

その反作用としての上昇プルームも、その規模はものすごいものとなるため、いつものように670kmでとどまることなく、地表にまで達してしまいます。

また、実験の結果によると、プルームが上昇する地点は大陸の真下になるそうです。

 

地球内部から押し出された巨大な熱い塊が、大陸を真下から突き上げます。

大地は裂け、大噴火が始まります。

熱と共に溶岩と二酸化炭素と水蒸気が大量に吹き上げ、地球全体の気温は上昇します。

そしてマントルの流れは変わり、こんどは大陸を引き裂くようにプレートが移動を始め、また新たな陸地を形作り始めるのです。

 

最後にこれが起こったのは、およそ2億5千万年前のことでした。

この時には気温の上昇により、土中に閉じこめられていた圧縮メタンが大気中に放出され、温暖化がさらに加速したと云われています。

地上はもとより海水温も上昇し、地球全体が酸素欠乏状態に陥り、それが1千万年続きました。

 

そしてこれが、大量絶滅につながりました。

このとき、地球上の全生命のうち、95%の種が絶滅したとされています。

 

そして現在。

大陸は移動を続けています。

 

大西洋は広がり続け、アメリカ大陸はアジアにぶつかり、超大陸ができあがります。

その時また、巨大なプルームが上昇し、地球規模の大噴火が起こり、地球上の生命は……

 

それは、今から2億5千万年後。

ちなみに、人類が登場してから現在までは700万年、ホモサピエンス登場から20万年です。

 

……人類には関係なさそうですね。

 

学塾ヴィッセンブルク 朝倉智義