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あすなろ191 乗り物酔い論(過去記事)

2018年4月9日投稿

 

 

 

2017.09号

 

車酔いの話です。

持論展開です。

 

多分、10年くらい前のことです。

運転免許センターで、ドライブシミュレータというものを体験したことがあります。

でっかい画面の前に座って、アクセルを踏むとその通りに画面が進んでいきます。

時々人や車が飛び出してくるので、ブレーキをかけたり回避したりしながら指定のルートを進むというものです。

 

酔いました。

いわゆる3D酔いというやつです。

めっちゃ気持ち悪くなって、最後までやっていられませんでした。

 

さて、その話自体はそこで終わりなのですが、その後何日か、ずっと考えていました。

 

どうして気持ち悪くなってしまったのか。

どうして乗り物酔いと同じ事が起こったのか。

この二つの共通点は何か。

 

インターネットでも探してみたのですが、当時のネット上にはそれを納得させる情報はありませんでした。

仕方が無いので、また自分で考えます。

 

で、行き着いた結論。

 

「乗り物酔いも3D酔いも、目から入る情報と、実際に体にかかるGにギャップが生じるために起こる」

(G=加速度)

 

つまりですね、例えば回転運動の場合。

 

普通ならば、体が回ると、体が回転を感じると同時に、周囲の景色も回るわけです。

しかし、目の前に広がる景色が動いていないのに体は回転を感じたり、

また逆に体は回転を感じていないのに目の前の景色が回ったりすると、気持ち悪くなってしまう、

……ということなのです。

 

バスに乗っている時ならば、

目の前に広がっている車内の風景は固定されているのに、体は加減速や回転を感じるから、車酔いをしてしまう

というわけですね。

 

しかし当時は、確認のためにネットを調べてみても、私と同じ考えはありませんでした。

 

さて、今。

 

ネット上を調べると、先述の俺説と同じようなこともチラホラと書いてあります。

世間が追いついたのか、当時から同じ説はあってもネット上に上がってなかっただけなのか、もしくは私がネット上のどこかに書き込んだのが研究者の目に留まった?

 

……ってことはないか。

 

まあともかくも、私が10年前に考えたことは、どうやら間違ってはいなかったようです。

 

という理屈ですので、一般的な乗用車の場合は、前方の見えにくい後部座席の方が酔いやすくなります。

もちろん横は見えますが、横の流れる景色を見ていても、カーブの様子はわかりません。

ですから、時々見かけるアドバイスの「遠くの景色を眺めるなどすればよい」は多分、効き目が薄いと思います。

 

前方が見えにくいといえば、乗用車よりもバスの方が、バスよりも電車の方が、より見えません。

しかし実際には、電車よりもバスの方が酔いやすいように気がします。

何故か。

 

電車に乗った際に体に感じるのは、主に加減速ばかりです。

しかし自動車は、右左折時などに回転が度々加わるところが電車と決定的に違います。

自動車の方が酔いやすいのは、恐らくその差では無いかと思います。

 

というわけで、陸上の交通機関で一番酔いやすいのはバスである、と結論づけちゃうことにします。

まあ実際には、新幹線にも酔う人はいるのですが、乗る時間が長いとそれだけ酔いやすいからなのでしょう。

ですから、長距離乗らなければいけない観光バスともなると、運転手が下手なら最悪です。

 

特に、最近時々見かける、後ろの窓が無いバスの後部はヤバいです。

それで運転手が下手だったりした時には、100メートル走った時点で、正直言って降ろして欲しいと思いました。

 

そんな、何らかのハズレに乗ってしまってマジでヤバいと思った時。

とりあえず何の用意も無しにすぐに実行できるのは、「目を閉じる」ことでしょう。

 

結局、目と体のギャップを感じなければいいわけですから、目から情報を入れなければ、とりあえずは耐えられるようになります。

先に書いた、100メートルで窓を蹴破って飛び降りたくなったバスの時も、目を閉じてひたすら2時間耐えました。

あれはほんとヤバかったです。

もう帰らせてくれと思いました。

帰りのバスでしたが。

 

ただし、目を閉じたからといって「すっかり快適」とはなりません。

あくまで緊急用です。

というのも、目を閉じたとしても、バスの音や匂い、乗り心地、というものを、体が覚えてしまっているからです。

そのためなのか、それとも誰も思いつかないのかわかりませんが、ネットでざっと調べた限りでは、「気持ち悪いときは目を閉じろ」とは誰も提唱していないようです。

 

……というのも、乗り物酔いに関して書かれたほとんどのサイトが、酔い止めを販売している薬メーカーですので、もしかしたらあんまり簡単に対処できる方法は、知っていても載せていないのかもしれません。

 

あともう一つ。

こちらは理屈ではなくて経験的に覚えた方法として、「揺れに抵抗しない」というのもあります。

 

逆をやってみればわかります。

車の後部座席やバスに乗った時に、右に曲がる時には右に体を傾け、左に曲がる時には左に傾け、とやっていると、カーブが多い道では結構簡単に気持ち悪くなってきます。

ですから、右に曲がるときにはGに逆らわずに左へバターン、とかやっていれば、気持ち悪くなるのをまあまあ回避できます。

 

多分これは、頭の移動で景色が動くことで、感じるGを目で確認しているから、体感とのギャップが減るのでしょうね。

憶測ですけど。

 

ところで、我々は二次元空間を這いずって生きる生物です。

日常的に、前後左右の加減速や左右の旋回はよく体験しますが、上下動にはなかなか慣れません。

 

船酔いがクルマよりもヤバいのは、きっとそこに根本的な原因があると思います。

 

だから、エレベーターの動きも、本当はかなり危険なはずなんですよね。

普段、すぐに終わってしまうから平気なだけであって、これがもし、ドアが開かないまま連続で上がる・下がる・上がる・下がるという動きを繰り返し続けたら、きっと中にいる人は残らず滅びてしまうことでしょう。

(これ、悪い奴を捕まえるのに使えるかも)

 

逆に、上下の動きにも、もっと慣れてしまえば、きっと酔いにくくなります。

 

本当かわかりませんが、器械体操をしている人たちは、そういう動きに慣れているために酔いにくいなんて話も見ました。

これがもし本当なら、ブランコで限界まで高くこぐなんてことも、良いトレーニングになるかもしれませんね。

 

最近は、小学校ではブランコ立ちこぎ禁止とか言われちゃうらしいのですが、立ちこぎならば、より簡単に限界トレーニングができます。

実は、立ちこぎは正義だったのです。

 

……ブランコトレーニング説は、もちろんネット上にはありませんです。

 

学塾ヴィッセンブルク 朝倉智義