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あすなろ151 自衛隊最新装備(過去記事再掲)

2018年3月6日投稿

 

 

 

2014.05号

 

日本という国は、本当にハイテクな国です。

日本にあるものが外国にはない、というわけではありませんが、日本では当たり前の品質が、他の国では最高級品にあたる、ということはよくあります。

 

例えば、紙。

 

外国の文庫本を見るとわかるのですが、ザラザラの、わら半紙というか、少年ジャンプみたいな紙でできています。

ティッシュペーパーも、日本製のようには柔らかくありません。

イギリスあたりで日本のポケットティッシュを見せて、「駅前で無料で配られてる」とか言うと、「こんな薄くてソフトな紙が!」と大騒ぎになるらしいです。

 

そんなハイテクなものの一つに、軍事技術があります。

 

一般的に、世界最強の軍を持っているのはアメリカといわれています。

軍の規模もそうですが、個々の兵器もそれぞれ最強クラスが揃っています。

 

有名どころで言うと、いわゆるステルス戦闘機というものがそうですよね。

 

ステルスとは、レーダーに映らない技術のことです。

いや、厳密には映るのですが、飛行機が鳥や虫くらいの大きさにしか映らなくなる、というような技術です。

 

現在の飛行機同士の戦闘では、レーダーによって相手を認識して交戦するので、レーダーに映らないというのは相手から見えないということで、いわば透明状態と同じです。

この技術を使った戦闘機で実用化されているのは、現時点では米軍の「F22ラプター」だけです。

 

ラプターは冷戦下に開発が行われて、93年に試験機が完成、2003年から運用が開始されました。

それを受けて、各国でも同様のステルス性能を持つ戦闘機の開発が行われているのですが、未だに実用に耐えられるものは完成していないようです。

 

ただ、実はアメリカでも、ラプターが高すぎるということで、もうやめようかという話が度々出ています。

代わりに、より低コストで実用的なステルス機「F35」を開発中なのですが、こちらはいつまでたっても完成する様子がありません。

 

一方、日本では、研究という名目のもと、「先進技術実証機」という名称で試作機を作っています。

2005年、その試作品のステルステストをフランスで行った結果、予想以上に良好な結果が出たのだとか。

その機体に日本のステルス塗装をすれば、ラプターに匹敵するステルス性能を発揮するだろう、とか。

 

いやあ、日本の技術の高さにも困ったものですね(笑)

 

 

このステルス機は、2012年から三菱で試作機の組み立てが始まっています。

そしてこの4月10日、小野寺防衛大臣は、今年2014年中の初飛行を明言しました。

この研究は2016年に終了の予定だそうです。

 

一方、飛行機を感知するレーダーの方ですが、こちらは現状でも、米軍ご自慢のラプターくんを、ばっちり監視できるようです。

日本としては、その研究をさらに進めていきたいようで、ステルス実験機を作る目的は、新型レーダー開発のためとも言われています。

 

レーダーといえば、潜水艦を見つける技術も、日本はトップクラスです。

 

現在、空から潜水艦を見つけられる哨戒機はアメリカ、ロシア、日本だけが持っているのですが、そのうち対潜哨戒機として専用設計されたものは、日本のP1だけです。

動力性能・航続距離はP1が一番です。

 

ちなみに、日本は周辺海域の海底にセンサーケーブルを張り巡らせていて、どこにどんな船がいるか、全部監視できています。

 

潜水艦自体も、日本のものは世界トップクラスです。

潜水艦自身が持っているソナー(音波探知機)も、性能は突出しています。

海上自衛隊の潜水艦乗組員いわく

 


中国原潜はチンドン屋です。

ロシア、米原潜も結構賑やかですが比較になりません。

爆竹を鳴らしながらという感じでソナーなど聞いていられません


 

......だそうで。

 

ここから、中国やロシア、アメリカのソナーの性能が低いということがよくわかります。

いや、日本のが高性能過ぎるのか?

ごめんね高性能で(笑)

 

戦車の話に行きます。

 

最新の10式戦車は、軍事オタクの間ではヘンタイと言われています。

 

第二次世界大戦まで、戦車というものは

 

「走って、停まって、狙いを定めて、撃つ」

 

という兵器でした。

走っている間は、砲身がぐらんぐらん揺れて、とても撃てる状態ではなかったからです。

 

現在、世界の戦車は走行中の射撃が可能なほどにはなっています。

しかし90年に制式化した自衛隊の90式戦車では、走行中の射撃の命中率が、

「ほぼ100%」

です。

 

90式は目標をロックオンすると、戦車がどの向きに動いても砲身は狙いを定めたまま自動調整されるのです。

また、発射ボタンを押しても、その瞬間に砲身が目標から外れていると、発射されません。

目標に合った瞬間に自動発射されます。

 

ちなみに、アメリカとの合同演習では、走行中の射撃では日本の90式が全弾命中に対して、世界最強といわれる米軍戦車は、ほとんど目標に当たらなかったそうです。

 

ここまでが、一つ前の世代の戦車の話。

まあ、この時点ですでに最強なのですが(笑)

 

最新式の10式戦車は、この90式を上回る姿勢制御システムと、世界最速の動力性能を持っています。

90式では不可能だった射撃も可能になった上、目標に対して複数の車両でデータを共有できるために、見えない敵までロックオンできます。

目標が複数の時は、

「この敵は1号車と3号車、この敵は2号車」

というように、自分の位置と相手の位置から自動で目標を割り振ることもできます。

 

 

その上、機械は壊れない、兵士の技術は抜群、というのが、日本の自衛隊です。

 

学塾ヴィッセンブルク 朝倉智義